カレンダー
2017年11月
« 10月    
 12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
27282930  
訪れたお客様
 
 
 

羅宇屋(らうや)

                                                クリック ページ印刷


煙草が日本に入ってから長い長い間愛煙家の必需品の煙管(キセル)。煙草と言えば紙巻煙草が当たり前の時代となり見かけることも無くなってしまった煙管専門の修理と掃除、販売を専門にしていた職人仕事の羅宇屋。

羅宇屋と書いてらうや(ラオ屋とも呼んだ)と読みます。これって何と思われる方がとても多いと感 じますので、やはりご説明いたしましょう。最初は煙管(キセル)の話から、時代劇などでも煙草を吸うシーンがあると長いパイプのようなものの先に、ちょいと丸めた刻み煙草を詰めて火を付け一服と言った具合。

まだ紙巻煙草など無い時代ですからあたりまえですが、ヘビースモーカーには面倒なものかもしれません。このキセルの構造は火皿・雁首(ガンクビ)・羅宇 (ラオ)・吸口と名称があり、分解すると3つの部品(真鍮・竹・真鍮の順)となる。普段、使用していると煙草にはヤニがつき物ですから管の中がヤニで詰 まって吸い心地が悪くなったり、竹の部分がわれたりしてひどくなると使用できなくなってしまう。 ここに登場するのが「ラオ屋」です。

要するに、煙管(キセル)の修理と清掃 が専門の職人なのです。特徴は「装束」と「ピーー」と音のする小さなリヤカーを引いてくるため、離れていてもすぐにそれとわかる。頭には菅笠(すげがさ)をかぶり、黒のパッチ(肌にぴたっと合った股引のようなもの)を身に付け、小さな前掛けをかけ地下足袋でリヤカーを引いてくる。

ピーーと音のする原理は、ラオ竹を加工するために小さなボイラーのようなものを稼動させ、蒸気が出ている煙突に笛を付け蒸気の圧力を利用しているためです。何とも合理的で粋な宣伝ですが、そばで聞くととても甲高く耳障りでした。ラオ竹とはラオス産の竹でキセルに向いていたようです。お客さんがキセルを持っていくとその場で預かり、一時間程度で新品同様にしてくれます。

その作業をそばで見ていると、いとも簡単に分解してしまう手つ きのよさはプロの職人。掃除だけの場合と竹の交換、金具の交換など色々と対応していました。工賃はいくらだったかは忘れましが、普段のものですのでそんなには高くは無かったような記憶があります。 また、リヤカーには道具箱のほかショーケースもあり彫り物がしてあるような 高価なものから一般の価格の商品までが数は少ないですが陳列してありました。

時代の変化とともにキセルを使用する人も少なくなり羅宇屋さんも見かけなく なりました。唯一、数年前まで浅草雷門のそばでがんばっていた羅宇屋を営んでいた方もいなくなり消滅したのでしょう。

Comments are closed.