のしせんべい(芭蕉せんべい)

 

下町の子供、大人共々の間では「のしせんべい」と呼ばれていた縁日の、綿菓子、焼トウモロコシに並ぶ食べ歩きフード「のしぜんべい」、夏、冬、関係なく「練炭コンロ」が露天の真ん中に鎮座し熱気を放っている。この「せんべい」は普通にあるせんべいとは少し違い、高温であぶりながら焼くと「ぷくぷく」と大きさが増してきます。その膨張する頃合いをみて「しゃもじ」又は「木べら」で「ぎゅっ」と押しつぶすように押しながら伸ばすとことから「のしせんべい」と呼んでいました。

 

「技術?」によりますが大きさは元の「生地」の3倍以上に膨らみ、焼き上がってから少し冷ますと「サクッ」とした食感とほんのりとした「甘み」が口の中に広がります。腹持ちすることもないため、何枚でも食べられます。「技術」としたのは、この「のしせんべい」の特徴でもある販売にあります。露店のおじさんに焼いてもらった大きな出できたての物を買うもよし。お持ち帰りで「生地」だけの詰め合わせを買うもよしなのですが、手が掛かっていない分、価格も安く買うことが出来るメリットがあります。

 

生地の「着色」も5種類くらいあったような? しかし、コレを自分でやくと本当に難しい。すぐに焦げるし、大きくなる前に生地に火が通ってしまい本当にうまく焼くことが出来ない。
子供ながらにも、割高でも焼いてもらった物を買ってまさしく「立ち食い」しながら食べるのが最も満足感を感じることを覚えました。当時の「甘み」の成分は砂糖は少なく「科学的甘味料」でした。