紙のなめクジ

 

「紙のなめクジ」この文字からして知っている方も少ないことと思います。当時としては子供に「射幸心」をくすぐる仕掛けが駄菓子屋には沢山ありました。それは「クジ形式」の数々、当たれば「大きな物」をもらえたり、「形の違う物」を得る事も出来ますが外れると「小さい物」か「駄物的」な物になってしまう。

 

子供ながらに「賭け」を味わうことを自然と学んできた「駄菓子屋」の存在は大きかったです。その仕組の中でも「なめクジ」の様式は何か「おまけ的」な存在感がありました。クジの形態は、今の時代にそのままの形に似ている「ポストイット」みたいに「紙の束」になっていて、その中から1枚を選び、引きちぎる、そして口の中に入れまさしくそのまま「なめる」、すると「浮き上がる文字」に「当たり」又は「絵」がでてきて優劣が判る仕組になっていた。

 

先に表現した「おまけ的」とは、紙をそのままでは味気ないですから紙に味が付けてあるのです。多かったのは「甘いニッキ味※シナモン」の味が付いていた。この発想はどこから生まれたのか後に考えたことがありました。紙を子供になめさせる。そして、それを受け取り優劣の判定を駄菓子屋のおばちゃんや、おじちゃんが手に取って確認し、不正防止のため処分する。

 

衛生的などとの考えは、子供相手に当時は皆無だったともいます。子供も手元から地面に落ちた物を拾い上げ、砂が付いていたら息で吹き払うか水道があれば洗って食べる。コレが普通の対処でした。後に「3秒ルール」、「5秒ルール」なるものが時代が変わって広まったことには、何か微笑ましいというかなんともです。

 

ちなみにテレビの番組の中で近年この「何秒ルール」のことを取り上げている場面に遭遇し興味津々で見ていたら、なんと、世界的に呼び名こそ違うのですが国が違えど「存在してる」事を紹介していました。この考えは多分ですが「もったいない」の心が人には備わっているのかも知れません。

 

番外ですが当時のクジの種類を少し付記しておきます。「ひも飴」と言われる飴でタコ糸が付いていてこの飴の紐を束ねてある基の先にばらけた紐があり、その中から1本を選び引っ張ると飴が持ち上がり「大・小」の選別がされる仕組となっていました。縁日でも使われていた簡易的な「ルーレット」のような仕掛け、お菓子の景品が袋に入っていて袋を自分で選び「当たり券」が入っているともう一度引くことが出来る。結構良心的な様式のものもありました。