見世物小屋

 

 今ではほとんど見かけなくなった見世物小屋、小話で使われたネタに見世物小屋の呼び込みで「大イタチ」の話が有名ですがご存知でしょうか?

 

 呼び込みが世にも恐ろしい「大イタチ」が観られると大きな声で誘い込む。客が興味本位に「木戸銭※入場料」を払い、小屋の中へ入っていき目にした物は「大きな板」に「赤く塗った点」で「大板血」と洒落の落とし話で使われていました。

 

 ここに書くのは、小話ではなく本当の見世物小屋の話です。

 私が行っていた縁日でも数年に一度くらいの出し物で、子供ながらに好奇心をくすぐられる貴重な楽しみでもありました。当時の小屋への呼び込みで一番印象に残っているのは「蛇喰い女」が強烈に印象に残っています。

 

 もう一つ、今では人道的な観点から絶対にいけない、障がいのある人を見世物としていた事です。だが、時代の流れでこのことが許されていた事実あったことだけにとどめさせていただきます。

 

 但し「蛇喰い女」に関しては一つの特技として書きます。読んで字のごとく、そのままに生きている蛇を丸かじりし食べてしまう。なんともグロテスクな見世物で、クライマックスで最後に上演される演目です。

 

 大きな、網の張ってある飼育箱の中に青大将、ヤマカガシ、白蛇等がたくさん入っている箱から何匹か取り出し、体にまとわりつかせて客席のすぐそばまで寄ってくる。

 

 思わず前にいた人たちはたじろぎ、後へ下がり女の人はキャーキャー声を上げて逃げ惑う。妙な音楽と爆音のアナウンスの演出と共に場内は盛り上がります。これはわざと表に聞こえるように演出で行っています。木戸銭は子供で50円位だったと思います。

 

 この後の話は少しグロテスクな話になりますので、自己判断で読み進めてください。

 

 いよいよ最後の演目「蛇喰い女」の登場、浴衣のような衣装に乱れ髪、見た目でもおどろおどろした雰囲気が醸し出されています。
しばらくの騒ぎの後に持っていた蛇を飼育箱に戻し、今度は小さめの蛇を取り出し棒に絡ませ、またも見せて歩くのです。

 

 今度のは少し小いのでそんなに騒ぐ人も少なく、これからどうなるんだろうかと期待の方が大きいのかもしれません。
一通りの演出が終わるとコップに入っている水を口へ含み、蛇に向かって吹きかけると蛇の頭の後にかぶりつき、蛇の頭を食いちぎり台の上に飾るように置きます。

 

 すると胴体をそのままにかぶりつき、本当に食べてしまうのです。当然、完食はせず二口ほど口に含んだところで終了となります。
何ともグロテスクな出し物で時間にしたら20分程度でしょうか、1回で観客数としても30人程度は入っているのでいい商いになっていたようです。

 

 これを1日に何回か行うのですから大がかりな設備と人件費もまかなえていたのでしょう。余計な詮索ですが数年に一度しか来ないのも、それなりに人気があり地方を回ってもいたのかも知れません。

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