昭和30年代 「ポチ袋」今はお年玉、祝儀袋が主になり使われています。

 「ぽち袋」と言うものをご存知でしょうか。「ぽち」の意味は小さいと言うことのようで、関西方面では祝儀の言葉として使われるようです。関東では「ぽち」の前に「これっ」が付いて「これっぽっち」と「ぽち」の間に小さな「っ」が入り表現的には「これだけ」と少ないことや、小さいことを強調するように祝儀袋の代名詞として使用されていたようです。

 この「ぽち」の後ろに「袋」の文字が付いたら、とても粋な性格を持った逸品となりました。簡単に言えば御祝儀袋です。粋人は花柳界で自分の存在を表現するために、絵、色合い、仕組み(遊び心満点)等に、金銭を惜しまず競って作って馴染みの芸妓や幇間、賄い衆等に祝儀を入れて渡していたそうです。

 中には金箔を使用したものもあったようで、祝儀として入っている金額より袋の方が価値を持った物もあったそうです。この辺が粋人の遊び心なのでしょうね。

 後に、旦那衆の間で互いのぽち袋を交換したりしてコレクションを始めた人も出始め、定期的な交換会などもあったそうです。昔は1枚1枚手作りで作っていました。紙の切り出しも、型で抜き絵柄も総て木版です。かれこれ20年も前ですが、浅草で実際に作っている職人さんの所へお邪魔させていただき、色々とお話を聞かせてもらいました。

 ご贔屓のお客さんから頼まれた抜き型や版型がたくさん仕事場に積んであり、どれも貴重なものばかりですが、ご主人もお年を召しており注文は受けていないとのことでした。その時に今まで作成してきた見本帳の様なものを拝見させていただき、全盛期の名残を感じ取ることが出来ました。

 シンプルなものから、何色も重ね刷りした浮世絵のようなものも、また千社札のようなデザインに凝ったものまで拝見させていただけたことは貴重な体験でした。帰り際お土産にと幾つかいただいてきました。長い時間が経っているのに色落ちもせずしっかりとしています。

 これが職人の仕事と感じる私の宝物だったのですが、どこかに紛れて行方不明となり急遽画像を作りました。いただいた本物の絵柄はシンプルでしたが、厚手の和紙で出来ていて手作りの温かさを感じるものです。「ぽち袋」は今も販売されていますし、小粋に使用すると印象付けには絶対の逸品だと思います。

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