昭和30年代 初頭のお正月は賑やかだった!?

 昔の下町の新年は玄関先に、門松しめ飾りが定番で新年を迎える。新しい年を迎え家族みんな揃うのが10時頃、寒そうな外を眺めていると遠くのほうからなにやら聞こえてくる。すると我が家の父親はそわそわしだし、半紙にお金をくるむ。

 だんだんと近づいてくる音の正体は鼓でした。

 なにやら大きな声でしゃべりながら近づいてくる、今考えてもよくわからない方言のような独特の言い回し、2人組で頭には烏帽子(えぼし)を乗せ派手な衣装で歩いてくる。
軽妙なリズムと言うより間に打ち鳴らす鼓、門付けとして正月三が日の間にやってくる「三河萬歳」。
滑稽なしぐさに漫才の原型とされる、ボケと突っ込みのようなしぐさで、めでたい漫才のやり取りを玄関先で披露しご祝儀をいただいていくのが生業でした。

 当然、必要なければ断ることも出来ます。父親は商売をしていることもあり特に縁起がいいと店先の戸を開け広げ、前の道で繰り広げられる演目を好んで、そのしぐさを見ていました。

 確かに、そのにぎやかさがくると正月気分も増していきました。子供から見た目はなんだか分からないけど、滑稽な仕草とその出立ちで繰り広げられるひとときの演芸を、家族全員が笑いながら楽しめたひとときでした。しかし、ある年から時代の変貌と共に来なくなり、なにか物足りなさを感じながら正月を迎えていました。

 たまたま見ていたテレビで懐かしの三河万歳が目に入り、これも自然な時代の流れになっていたのでしょう。

 歳を重ね色々世の中のことが少しづつ判ってくるにつれ、あの人たちは普段どのように生計を立てているのだろうかと思う時がありましたが、今は無形民俗文化財に指定され後継者もあり根強く残っています。

 今も新年には各地を巡業しているようですが、東京に来たとは、聞いたことが無く残念です。

追記

三河萬歳(みかわまんざい)とは、愛知県の旧三河国地域であった安城市・西尾市・豊川市小坂井町・額田郡幸田町に伝わる伝統芸能である。特に、伝承地名により別所万歳(安城市)・森下万歳(西尾市)とも呼ばれる。
この他、三河地方の各地に三河万歳があるが、この項目では別所万歳と森下万歳を中心に記述する。なお表題は「萬歳」としているが、ここでは一般用語(喜びや祝いを表すときの言葉)の「万歳(ばんざい・ばんぜい)」との区別を必要としないので、表記を「万歳」で統一した。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

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